無私の日本人 磯田道史 著 穀田屋十三郎



 磯田道史 著 の 3人目の穀田屋十三郎 という人物伝を読みおえた。


この人物伝は武士にお金を貸し、利子で郷里を潤すという前代未聞の大事業を8人の同志とともに成し遂げ、貧困にあえぐ吉岡宿を救ったという話である。

ああ、サラリーのために ただただ食うために お金だけを目的に生きてきた自分が情けなくなってきたようだ。

「なぜ、これ程までに思いつめたかというと、やはり自分の子供が生まれたということもあったろう。子供がいつか読んでくれたら、という思いを込めて書き始めた。書きながら、この子が大きくなるころには、この国は余程大変なことになっていいるだろうということがる頭にしがみついてはなれなかった。これからの日本は物の豊かさにおいて、まわりの国に追い越されてゆくのかもしれない。だからこそ、この話は伝えておきたい。」という著者のあとがきに 心がさらに注視した。「・・この十年でお隣の中国は国内総生産倍になった。韓国はあと十年で日本の一人当たりのあたりのGDPを追い抜くともいわれている。そのころに、南海ドラフトでも動いて、太平洋ベルトに大きな津波被害をうければ、国の借金は国内で消化しきれなくなって、高い利子で他国から資金を借りてこなければならなくなるであろう。そうなれば、大陸より貧しい日本が、室町時代以来、五百年ぶりに再び現れる。そのとき、わたくしたちはどのようなことを子や孫に語り、教えればよいのか。このときほど、哲学的なことを、子供にきちんと教えなくてはならない。」 うむうむと小生も考えてしまった。
「地球上のどこよりも、落とした財布がきちんと戻ってくるこの国。・・・ほんの小さなことだがこういうことはGDPの競争よりもなによりも大切なものではないのだろうか」という著者の心情である。

さてさて、自分が この歳で 何ができようぞと、あきらめず せめて俳句でも作って 人々の憩いの話題になるしか芸がなかろうが
前向きに残された人生をささげるのが小生の仕事ではないかと最近考える。
posted by hosi at 13:29 | 青森 ☁ | 読書感想文